「オリオンはサソリに刺されたから,夏のサソリ座,冬のオリオン座」というように物語は記憶を容易にします.漫画『ヘタリア』『働く細胞』などのように擬人化した世界観は仕組みの理解を促します.神話を語ることで指導者が集団を凝集し,昔話を語り合うことで民衆が親睦を深めたように,ナラティブを欲するのは人類の本能だと考えて良いでしょう.  幼児は現実世界・空想世界を共存させながら自由に行き来することができます.例えば,横断歩道の黒い部分を崖の下であると空想しながら,他人が平然と歩いている現実も認識します.この溶解体験を「受講している自分が存在する現実世界」「説明のために存在が仮定されている,質量・力・重力場・電荷・電場…が見えている物理世界」「物理世界を記述するための数学世界」に作用させる方法を模索します.

「(神話などを)語るための言葉」ミュトス.「論証するための言葉」ロゴス感情と理性の双方が必要です.

(Keywords: ナラティブ,擬人化,溶解体験,民俗・集団意識,グリム兄弟,クルト・ランケ,マックス・リュティ,柳田國男,関敬吾,小澤俊夫,口承文芸,神話・伝説・昔話,噂話,フェイクニュース)